マクドナルドの食に対する考え:栄養表示を包み紙に2005年10月26日 01:10

本日付 San Jose Mercury News 1A面 "McDonald's food for thought: nutirition labels on wrappers"

マクドナルドは来年から、各ハンバーガの栄養表示を包み紙に表示する、と発表した。包み紙に表示される栄養表示には、カロリー、脂肪分、トランス脂肪分、プロテインなどの量が、食品に一般的に表示されているものよりより分かりやすく示されるとのこと。また、これらの数値に合わせて、政府が推奨している一日の摂取量の図または表も合わせて表示される。

こうした情報は既に各レストランに掲示されていたり、あるいはWebサイトで参照することができるが、利用者がより身近に情報を知ることができるようにしたとマクドナルドの幹部は語っている。

マクドナルドがこのような対応に踏み切ったのは、一つには「マクドナルドバーガーを食べて肥満になった」という裁判が理由のようだ。

また、やはりアメリカ人の肥満問題に関連するのだが、市民団体などからファーストフードに限らずお菓子類を含めて、より詳細なカロリー表示とともに「食べると太る危険性があります」表示をするべきだという主張が沸き起こっている。タバコに「喫煙はがんになる恐れがあります」表示をしているアレと同じだ。マクドナルドの判断は、そうした声に対する牽制とも受け止められている。

肥満問題で大抵槍玉にあがるのがハンバーガーチェーンなので、マクドナルドなどのファーストフード店もなかなか大変だ。記事にもあるように、栄養表を店内に表示してそれぞれの商品のカロリーを見たり比較できるようにしたり、あるいは低カロリー商品を充実させるなど、対応に躍起だ。最近マクドナルドでは、サラダメニューを増やしていて、これだけを買って食べているというお客さんも結構目にする。

一方で、相変わらずバケツのようなコップにダイエットコークをなみなみとついで、バケツのような入れ物に入ったフレンチフライを頬張りながら、ダブルチーズバーガーをかじっていたりしているわけで、結局こういう表示をしてもあまり影響はないだろう。

ちなみに、他のファーストフード店では今のところマクドナルドのような栄養表示は考えていないとのことだ。