死刑執行される ― 2005年12月13日 09:06
本日付 San Jose Mercury News 1A面、”EXECUTED"より
もう既に多くのニュースで取り上げられている。スタンレー ウイリアムスは予定されたとおり、12月13日 火曜の0時過ぎに死刑執行がされた。
ウイリアムス死刑囚のことは11月30日のBlogの記事でも取り上げた。
ギャング団の創設者であり、4人を殺害した罪で死刑を宣告されたウイリアム死刑囚だが、刑に服している間にギャングの罪を改め、子供向けの著作物をあらわした。その活動が広く知れ渡ってノーベル平和賞にノミネートまでされた。
そこで彼の死刑の減刑を嘆願する動きが広がり、シュワルツネッガ知事も私的会議をもって減刑措置を検討しはじめた、という内容だった。
しかし結局、「彼の罪状に対する証拠は強固なもので、死刑を宣告された殺人者は死をもって償わなければならない」として、減刑の嘆願は却下されたのだった。
刑は薬物注射によって行われる。12日付けのSan Jose Mercury Newsの記事によると、38の州が死刑を認めていて、そのうち37州の死刑執行は薬物注射によるもの、唯一ネブラスカ州だけが電気椅子による死刑執行なのだそうだ。
刑は0時を過ぎるとともに厳かに行われたようだ。執行直後に報道されていたFox Newsを見ていたのだが、それによると約30人ほどが刑に立ち会ったそうだ。立ち会った人たちは多くはマスコミ関係者だったようだが、被害者の親族もいたようだ。
死が宣告された瞬間、被害者の親族たちはただ静かに、涙を流していたということだ。ウイリアムス死刑囚の減刑嘆願活動には、被害者の親族たちも加わっていたらしい。
死刑が執行された刑務所の外では、新聞記事によると2000人もの人が集まったらしいのだが、深夜のFox Newsの現場からのレポートでは騒ぎ立てる人もおらず、「ジャズなどの演奏をしながら静かにことの成り行きを見守っていた」とのことであった。
しかし、ウイリアムス死刑囚の親族であろうか、「カリフォルニアは無実の人間を殺した。シュワルツネッガは殺人者だ」という声明を発表していた。また今朝のKDFC FMのニュースでは、オーストリアをはじめとしたヨーロッパの各国で、シュワルツネッガ知事の決定を非難する声明が出されているようだ。
これはお門違いだろう。
犯罪者に死刑が宣告された、その重さは簡単に覆されるべきものではない。しかも、減刑の申請は裁判所によって何度も棄却されている。
つまり法治社会においては、ウイリアムスの死刑執行はしかるべき措置であった。
これを覆すのは、王様にしかできないことだ。
ただ、死刑ということの重さは考えさせられる。
死刑が宣告されてしまうほどの凶悪な犯罪がなくなること、それが一番よいことなのだが。
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