アメリカのプリペイド携帯を使う2006年11月13日 10:43

先週の金曜に日本からのお客様があって、プリペイドの携帯を使いたいというので購入に付き合った。

買ったのはTracFoneという会社のもの。

この手のものは大手電気販売店で選ぶのがいいかと最初Fry'sに行ってみたのだけれど、意外に品揃えがない。端末も値段の張る物ばかりで、「もっと安いのがあるはずだ」ということでTargetの方に行ってみた。そしたらあるある、いろいろな種類のプリペイド携帯がある。

プリペイド携帯を出しているキャリアとしても、Targetで並んでいたものはVerizon、Cingular、T-Mobileなどの大手から、Virgin、TracFoneというプリペイド専門あるいは中心に事業をしている会社まで。

アメリカのプリペイドを使うには、そのキャリアの対応端末とSIMカードを購入する。SIMカードにはあらかじめ通話度数が割り当てられていて、それによって値段も変わるしもちろん後から度数追加をすることもできる。

日本のお客さんが選んだのがTracFoneのものだけれど、端末が安かったから、ただそれだけ。端末が19ドル、60度数の入ったSIM付で28ドルなのでテンポラリユーザとしてはこれで十分という判断。端末は日本のものが使えるのならいいんだけれどね。つまりSIMだけ買って使えるんならって。でもNTT Docomoの端末にCingular WirelessのSIMを試しに入れてみたのだけれど、SIM自体認識できなかったのでそうはうまくいかないみたい。端末がFOMAだったのがいけないのかも知れないけれど。

ところでプリペイドを買っても気になるのは「すぐに使えるのか?」というところ。答えは「アクティベートできたら、すぐにでも」なんだけど、このアクティベートがちょっと難癖。でその顛末はこの後書くことにして、もうひとつ気になるのは「充電しなくてもいいの?」という点。購入したものは電池がフルに入っていた。ただ説明書には「充電してからアクティベートしてください」と書いてあったのでそれは保障されていないみたいだ。運がよかったのかどうかはわからないが、もしかすると充電してからでないと使えないかも知れないという点は念頭においておく必要がありそうだ。

さて、アクティベートの顛末。

これはTracFoneだけの話かも知れないからそのつもりでね。というような、ちょっとなんだかなあというような話なんよ。

まず「なんだかなあ」と思ったのは、買った携帯端末からはアクティベートができない、というところ。別の電話かインターネットでTracFoneのサイトにアクセスしないとアクティベートができない。電話を使いたいから携帯を買ったのに、使うためには別の電話を使わなければいけないなんて。

で、まずチャレンジしたのは電話をかける方法なんだけど、いろいろ聞かれたあげくカスタマーサポートにおつなぎしますでまたされっぱなし、なんだかなあ、らちがあきません。

そのときは丁度パソコンも持っていたし、仕方がないので近くのマクドナルドに駆け込んでインターネットでアクティベートすることに。こちらはすんなり終了できました。

結局必要なものはSIMに書かれているシリアル番号と端末の識別番号の2つだけ。本人確認の情報もクレジットカード情報なども一切いらない。本人が主に使う場所の情報を入力してアクティベート処理が終了すると、しばらくしてその場所を市外局番に持つ電話番号が携帯に表示されて、使用可能状態になる。

なんだこんなに簡単にできるなら、Targetとかでアクティベートできる環境を用意しておいてもらえるといいのにな、と思いました。でないと旅行者にはこれを利用するためのハードルが高いよね。

それよりも、そもそも携帯からアクティベートができればいいんだよね。そういえば今使っている携帯は、携帯端末からアクティベートしたような記憶が。なのでこれはもしかするとTracFoneの会社の都合なのかも知れません。

それにしてもお客さん、携帯が使えるようになったら早速かけまくっていましたよ。聞くところによると、日本でプリペイド携帯を購入しようとしたら、戸籍抄本だの運転免許証だの本人確認ができるものが必要なんだって?「こんなに簡単に使えるようになっちゃっていいのかな?アメリカにはオレオレ詐欺はないのだろうか?」と申しておりました。どうなんでしょう。