サッカーで高得点 - 米国の視聴率 ― 2006年07月11日 22:54
ワールドカップの長いようで短い一ヶ月がこの日曜で幕を閉じたわけなんだけれど、我が家は昨日の記事で書いたとおりキャンプに出かけていたもので、しかも決勝戦を半分録画しそこなったうえに、残りの半分もまだ見終わっていないもんで、私的にはイタリアが優勝したなんてまだ知らないことになっているし、ジダンが頭突きで退場なんてまだなかったことになっている。
なんてむなしいことを書いてみたところでお祭りはもう終わっちゃっているし、世の中「ジダンはどうしちゃったの?」ってことで喧々諤々の状態なわけだ。
ところでアメリカでは、ワールドカップの中継はABC放送がその系列系のESPNとABCのチャネルで、それとは別にスペイン語放送のUnivisionが全試合の放送をしていたのだけれど、これらの放送の決勝戦の視聴率が本日付San Jose Mercury News 1A面に掲載されている。
まあ日本人の目から見るとアメリカなんて「サッカー不毛の地」なわけだし、「いかにスポーツ好きのアメリカ人でもそんなに見ないんじゃないの」って思ったりするわけだけど、記事によるとABCの全国平均視聴率は7.0%だったそうだ。
「やっぱり、そんなに高くないジャン」って思うかも知れないけれど、この数字とスペイン語放送の視聴者を合わせるとおよそ1700万人が見ていたと推定されて、これって今年のプロバスケットボールのプレーオフ決勝戦の第6戦よりも多くの人が見ていた計算になるし、2005年の野球のワールドシリーズ最終戦とほぼ同じ人が見ていた勘定になるらしい。
そうなると、これはかなり高い視聴率だったということができる。
ちなみにサンフランシスコやサンノゼなどのベイエリアではABCの平均視聴率が13.6%、延長戦で16.9%、PK戦で18.9%とかなり高い。
日本はどうだったか調べてみると、延長戦以降が16.6%、イタリアが優勝した瞬間が20.1%だっていうのだから(サンスポ.comより)、決勝が月曜の早朝だったことを考えると、さぞかし多くの人が昼間会社の机に突っ伏していたんじゃないかと想像される。
で、我が家はまだ延長戦に突入していないのでこの数字にはまだ貢献してはいないのだけれど、後半をビデオでチェックしていたら、どういうわけだかボストンのパブリックビューイングの様子が場面挿入されていたわけですよ。そうしたら広場にものすごい人の数。まあボストンにはイタリアンタウンとかあるわけで、イタリアの試合に関心の高い人は少なくはないだろうけれど、この視聴率の記事と合わせて、アメリカのサッカー熱は決して低くはないのだなと改めて思った次第。
一方記事ではW杯で見せたこれだけのサッカー熱は必ずしもプロリーグの方に結びついていないことも指摘している。
まず、2005年のサッカーリーグの優勝決定戦の視聴率は同じABCでわずか1.0%だったそうだ。また、W杯決勝戦の視聴率が最も高かった地域であるサンディエゴ、ベイエリア地区にプロチームが全くフランチャイズしていない。
サンノゼにはアースクエイクスがいたけれど、市のサポートがまずくて(と私は思っているけれど)ヒューストンに出て行ってしまったし。
やっぱりサッカー熱の高いところにプロチームがあるべきだよね。
またいつかサンノゼに戻ってこないかな?
3連荘キャンプの第2弾 ― 2006年07月18日 21:48
3連荘キャンプの第2弾に行ってきたので、とりあえずその報告でもしておこうかなと思っている。
とりあえずまず言っておかなくてはいけないのは、「自然の中でインターネット」は予告どおりやりませんでした。
まあでも、今回行ったヘンリーコーウェル州立公園はフェルトン市の市街からもさほど離れていないので無線LANなどの設備が整備されていてもそれほどおかしくはない場所だ。幹線道路も割りと近くを走っていて、森の中といっても良く耳を澄ませれば車の通る音なんかも聞こえてくる。
まあそんな中にあって、こんな深い森があって、落ち着けるキャンプグラウンドがあるというのが驚きなんだけど、ここは改めて行ってやっぱりいい場所だなあと思った。
家からも1時間弱で着くのでとても気軽だ。
今回は昼間、サンタクルーズのビーチまで遊びに出かけてみたのだけれど、15分ほどで着いてしまう驚きの近さ。海と山を一期に楽しめるという、これは高得点のキャンプサイトだ。
おりしもこの日はアメリカ中を熱波が襲い森の中とはいえキャンプサイトは焼けるような暑さだったが、サンタクルーズのビーチは気温がぐっと下がって少し肌寒いくらい。でも浜でのんびり過ごすには丁度いい気候だ。
白い砂の上に、ブランケットも何も敷かず上半身を裸にして寝そべっているおじさんの少し離れた横に、ちょっと申し訳なく思いながら我々の拠点を定めた。程なくして当たりも人で埋まっていき、おじさんのすぐわきで砂を撒き散らす幼子、おじさんのことを気にすることもなくポールを砂に打ち込んで簡易テントを作る集団で、とうとうおじさんは肩を落としながらどこかに消えていってしまった。
気候はいいんだが、サンタクルーズのビーチはのんびりするには騒々しい。
2日目はインフォメーションでもらった地図を頼りに、少し北のビーチに行ってみた。ビーチに行くならくつろげる場所がいいなと思ったからだ。行ったのはナチュラルブリッジ州立公園内のビーチなのだが、ほぼ思惑通りの場所だった。子供たちには「ビーチが小さい」とちょっと不評だったけれど。
ここは岩場が近くて、磯の動植物なども間近に観察できる。大きな緑色のイソギンチャクとか、紫うに、しおまねきなんかを実際に見ることができた。
この公園を訪れることがあったら是非インフォメーションセンターに寄って見るのがいいだろう。海岸に荒波を受けている自然の橋がつい60年前には陸続きだったこと、その後急速に侵食されて今の姿になっていること、そういう写真があって興味深い。陸と離れてしまったのがほんの二十数年前だそうだが、どんなカタストロフがあったのか、それともゆっくりと離れていったのか、自分が生きて来た時代にそんな自然の所業があったことが一瞬には信じがたい。今見る自然は、何千年何万年もほぼ今見ている姿と変わらずにいて、またそのように思うことに普通に納得してしまうのに、ここにある橋は数十年前にはまるで違った姿であり、次の数十年でまたまるで違う姿を見せるのかも知れない。普通には納得できないものがここにはある。
また公園内にはモナーク蝶の保護地区なんていうものもあって、行ってみたけれど10月から3月の間にしかいないということで、そのころになったらまた訪れてみようと思う。
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