算数クイズ(2)2006年12月15日 11:41

先週の問題は

「さて、東西に長さ20mの公園内に、直線に沿って左から5m、2m、3m、4m、1m、3m、2mと7つに区切り、それぞれを直径とする半円の小道を作って公園を東西に横切れるような散策路を作ります。散策路の全長は何メートルになるでしょうか?円周率は3.14として計算してください。」

というものでした。答えは10×3.14=31.4mです。

理由を考えて見ましょう。まず直径5mの半円と直径2mの半円に注目してみます。この周の長さの合計は (5÷2)×3.14+(2÷2)×3.14 ですね。この式、計算しないでよく眺めてみると次のように整理できることがわかりますか? ((5+2)÷2)×3.14

これを言葉で言い表すと

ひとつの線分を2つに分割してそれぞれを直径にする2つの半円を描くと、その半円の周の長さの合計は、もとの線分を直径にする半円の長さに等しい

ということになります。半円は上側に描こうが下側に描こうが同じですね。

なのでこの考えを繰り返してみていけば、問題の公園の小道の長さは、公園の横を直径とした半円の周の長さに等しいことがわかります。だから

(20÷2)×3.14=10×3.14=31.4

が正解となります。

ところで、問題では小道は半円だったのですが、他の図形ならどうでしょうか?例えばそれぞれの区切りを一辺にする多角形の小道を作りましょう。それぞれの多角形は大きくしたり小さくしたりしたらそれぞれ重なり合うような同じ形のものにします。数学的用語で言えば相似形ですね。

そのとき小道全体の長さはどうなるかというと、公園の長さに沿って一番大きな多角形を仮に描いたとして、その周の長さとそれぞれの小道の長さを比較して見ましょう。最初の5mの長さに沿って作った小道の図形は仮に描いている大きな多角形の20分の5の図形になるから、周の長さも20分の5になりますね。次の2mの分は20分の2、次は20分の3となって、結局全部足してみれば、この場合も、小道全体の長さは外に大きな図形を描いた場合の外周の長さと同じになることがわかります。

だから、例えば小道がそれぞれ正方形だったとすると、小道全体の長さは

20×3=60m

ということになりますね。

さあでは今週の問題です。

「縦40m、横70mの長方形の家庭菜園があります。ここにつぎのような2本のあぜ道を縦と横に作ることにします。まず縦は左から10mのところに幅2mの長方形のあぜ道とします。横のあぜ道はまずつぎのように4点を決めます。左端は奥から10mと12mのところに2点、右端は奥7mと9mのところに2点です。これらをつないでできた平行四辺形のあぜ道を作ります。 このとき家庭菜園の、あぜ道を除いた残りの耕作面積はいくらでしょうか?」

絵を描いて調べれば簡単にわかると思います。ちなみに

平行四辺形の面積は(底辺)×(高さ) 台形の面積は{(上底)+(下底)}×(高さ)÷2

でしたね。でも、あわてて計算をしないで、まずは絵をよく眺めてくださいね。

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