車の話題2題 ― 2006年03月02日 23:29
本日のサンノゼは春らしいおだやかな天気でした。でも私は仕事でずっと屋内ですから嵐だろうが穏やかだろうが全く関係ないですね。それでも外が明るくてうららかな日には、仕事なぞ適当にして海へドライブに行ったらさぞかし気持ちが晴れ晴れするだろうな、などと考えたりします。
さてドライブと言えば、日本からアメリカに来て驚くことの一つは、走っている車に日本車を多く見かけることです。
セダンタイプではホンダのアコードやトヨタのカムリ、ミニバンだとオデッセーが大人気ですね。最近ではトヨタのハイブリッドカーであるプリウスを良くみるようになりました。
日本車はアメ車などに比べると比較的値段が高いのですが、品質や信頼性、更に燃費の良さなどで高い評価を得ており、それが人気を得ているのです。
こうした評価は単なる風評ではなく、例えば消費者団体が発行している「消費者レポート(Consumer Report's)」といった雑誌で、衝突テストや車の所有者の報告などを集計して評価されているのです。
San Jose Mercury News、1C面によると、来週火曜に店頭にならぶ最新号では日本車がランキングのトップにずらりと並んでいるそうです。
セダン、SUV、トラックなど全部で10のカテゴリで、評価が最高点の推奨車が全て日本車で、アメ車もヨーロッパ車も一つも選ばれなかったのは1997年以降始めてのことだそうです。
また、雑誌が特に推薦する20台の車のうち14台が日本車、次に推薦する89台のうち54台が日本車と、消費者レポートの中では大変高い評価を得ているらしいです。
所有者からの報告では日本車と韓国車にトラブルレポートが少なく12%の割合だそうで、アメ車では18%、ヨーロッパ車では21%だったそうです。しかしこの割合は2002年から変わっておらず、雑誌の編集部長チャンピオン氏は「信頼性についてはほぼ設計上の限界にまで来ているのかも知れない」と述べています。
氏によれば、車では電子回路が最も信頼性の低い部分であるにも関わらず、それがより多く搭載されるようになってきていること、更に今以上の信頼性向上が必ずしもコスト効果に反映されないことなどが理由として考えられるのではないか、ということです。
さて品質の点で非常に高い評価を得ている日本車なのですが、一方で最も問題のある車のトップが日産系のインフィニティー QX56だそうで、2年連続で最低評価になってしまったそうです。日産にはがんばって欲しいですね。
以上が”Clean Sweep for Japanese"「日本車が他を席巻」の記事の紹介でした。
今日はもう一つ車に関する話題があります。
同じSan Jose Mercury News 1C面の"Magazine: Hybrids don't save money"(ハイブリッド車は節約にならず:雑誌記事より)です。
上と同じ消費者レポートがハイブリッド車がどの程度節約になるかを評価してみたというのです。すると、ガソリン消費量の低減に伴う節約分に比較して車体価格差の方が大きいため、全体としては節約にはならないという評価を出していることがわかりました。
車体価格差というのは5年落ちあるいは10年落ちの評価額をも含めて検証してみたのだそうです。すると、ハイブリッド車は構造が複雑なため中古車の査定額が普通車よりずっと低くなるそうで、例えば5年後のガソリン価格がガロン4ドルになるという想定のもとで計算しても、なお割高になってしまうそうです。
これはちょっと意外な結果と言えるかも知れません。今後のハイブリッド車の市場になんらかの影響が出ることも予想されます。
消費者レポートの車特集号は約400万部が発行され、オンラインの読者も200万人がいるそうです。フォレスター調査会社によれば消費者が車を購入したりリースする際の選択に最も影響のある雑誌なのだそうです。
消費者レポートの車特集号は毎年4月号として発行されますが、そのほかにも家電製品やコンピュータ、家具などの評価比較などを載せた号もあり、我が家もずいぶんと参考にさせていただいています。
by takablo [社会] [コメント(0)|トラックバック(0)]
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