ハッキングされる民主主義2006年11月06日 00:51

5日付けのブログの記事で、「7日の火曜は選挙デーですよ」という記事をかきかけていたのよ。

4日のSan Jose Mercury Newsの1面に不在者投票の数が投票総数の半数近くに上る見込みという記事があったのと、電子投票システムの正確性についてカリフォルニアの有権者の三分の一が疑念を抱いているという記事が興味を引いたからなんだけど、

それでいろいろなところを調べて、いつになく時間をかけて記事を書いていたらいきなりシステムがダウンしてしまい、書いていた記事がパーになってしまったんよ。

コンピュータシステムの信頼性のなさに怒り心頭、とともに、コンピュータなんてまあこんなもんかというあきらめの気持ちも。

大体、書いている記事をちゃんとバックアップしていなかった自分も悪いわけだし。やっぱちゃんと記録をとっておかなければね。信頼できる記録をね。

そもそも書いている途中でほったらかしにしながら何をしていたかというと、電子投票システムのセキュリティ脆弱性のドキュメンタリを見ていたのよ。

コンピュータシステムの脆弱性のビデオを見ていたらコンピュータシステムがぶっ飛んだって、しゃれにならない話。

Mercury Newsの記事で、HBOがディボールト社の電子投票システムの問題を暴くドキュメンタリを放送したということが載っていたので、もしかしたらとYouTubeを検索してみたのよ。そしたら、あったあった。

このビデオは明らかに著作権法違反なんで、リンクは張りません。いつ消されるともわからないし。まあ違法ビデオを見ていたらシステムが死んだ、ブログの記事もぶっとんだっていうのは仕方がないか(ってあきらめきれないくらいクヤシイぞ)。

しかしこいつは必見の価値ありだな、と思う。どうすればあなたも見れるかというと、www.youtube.comに行って、Hacking Democracy で検索すると出てくるだろう。10分弱に9分割されたビデオなので全部みるのに約90分かかる。それから、一応言っておくけれど、全部英語だかんね。吹き替えなし、字幕なし。

それから、HBOはエンターテイメント中心の有料テレビ局だし、このドキュメンタリで言っていることが全て本当のことだとは無評価では信じないことだ。いや信じたくない、という内容なのよ。でも作り話だとすると裁判沙汰で大騒ぎになってHBOもやってらんないだろう、っていうくらいすごい。

内容をかいつまんで言うと、2000年の大統領選(ブッシュ対アルゴアの歴史的選挙だ)である電子投票所の結果でアルゴア票がマイナスの結果を出していた。なぜこんなことが起こりうるのかを調べ始めた女性がいた。そこで明るみに出た投票機の問題。コードの流出事件。そして製造会社の発表内容と調査結果とのいくつものズレ。

オハイオ州では共和党側の意図的な選挙操作もあったかのようなレポートも含まれていて、全体的に単なるシステムの脆弱性という問題ではなく民主主義の危機という論調で作られている。

見ていて空恐ろしくなる内容だ。

それにしても、あんなに苦労して書いた記事が...(怒