ダイアブロ山の名前はそのまま2005年10月14日 12:02

本日付 San Jose Mercury News 4B面、"Mount Diablo keeps its name" から

この山の近くに住む人が地名変更の申し立てを「合衆国地名検討会」に出していたのが正式に棄却されました、というニュース

Mount Diabloというのはサンフランシスコから東北東の方向に約40Kmほどのところにそびえる1170mほどの山だ。周囲では最も高い山で、頂上からはゴールデンゲートブリッジなどサンフランシスコベイが一望できるらしい。

このMount Diabloという名前、Diabloとはスペイン語で「悪魔」という意味で、つまりは「悪魔の山」ということになる。

「悪魔を讃えるような名前はけしからん。違う名前に変えよう。」というのが提案者の意見らしい。こうした意見は他にもあったようだが、個人の提案が合衆国レベルで検討されたのは今回が初めてだと、5月17日付のサンフランクロニクル紙は伝えている。

その同じ紙の同じ記事によれば、Mount Diabloから北西に約30Kmほどのところにあるバレージョ市でダイアブロストリートという名前を、道沿いにある教会の申し立てで変更したのだそうだ。恐らくはこうしたこともあって、名称変更の申し立てがまじめに取り扱われたのであろう。

もう少しサンフランシスコクロニクル紙を引用しよう。これにはMount Diabloの名前の由来についてちょっと興味深いことが書かれている。引用すると、

Mount Diablo Interpretive Association (ダイアブロ山説明組合?)によると”Diablo"の由来は1804年ごろにまでさかのぼることができるそうだ。スペイン軍は逃亡したインディアンの宗教指導者たちをこの地まで追ってきた。今日のコンコードのブキャナン公園のあたりにあった柳の茂みの中にある村を包囲したのだが、インデアンたちは逃げおおせてしまった。そこでスペイン人たちはここを”Monte del Diablo"と呼んだがこれは「悪魔の茂み」という意味であった。後年”Monte"が”Mountain"になってしまったと考えられている。

迫害の歴史の名残、ということであろうか。

ところで、提案者がMount Diabloに変えて提案した名前、最初に出した案はMount Kawukumだそうだ。提案者によるとこれは先住民の言葉で「笑う山、いずこよりも見ゆる」(ちょっと古語調に訳してみました)ということらしい。ところがネットワークなどで意見を集めてみると、そんな言葉は先住民の言葉にはないということになり、実は開拓者の隠語で「だれからも笑いもの」という意味かも、などと言われるしまつ。そこで別の名前を提案もしたりしたけれど、結局のところ、他の人、とくに付近の住民にはあまり評判がよくなかったみたいだ。名前の付け方は難しいよね。


ここで私の知識をひけらかして、「ちょっとおかしな地名の由来」をご紹介しようかな、なんて。

1) Gilroyに”No Name Uno"なんて通りがあるんですよ。Googleマップとかで調べると出てきます。101号沿いに、わりと長い通りです。なんでも道路を作ったときに後から名前をつけるつもりで地図に”No Name”って書いておいた後ちょっとばかりほったらかしにしたら、道路がその名前になっちゃったんですって。昔は”No Name Dos”というのもあったらしいのですが、今はないとか。

2) ラスベガスからロス方向に15号を走ると”Zzyzx Road”という出口が見えてくる。”Zzyzx”は「シジックス」と発音するそうだが、この土地をリゾート地として開発しようとした人が、英語の辞書の一番最後に登録される名前をつけたのだとか。開発地は今は軍の管理下にあって入ることはできないそうです。

3) ナパバレーのCalistoga。温泉も出るこの地域を開発していた人は、土地の名前をスペインの温泉リゾート地にちなんでサラトガという名前にするつもりだったんだそうな。ところが人から「地名を何する」と聞かれたとき、「カリフォルニアのサラトガ」と言うつもりがちょっとかんでしまって「カリストガ」と言っちゃったんだそうな。ナパのガイドブックに書かれていました。